葬儀社が抱える複雑な事情
大きな病院は霊安室の業務を委託するため葬儀社と業務契約を行っています。
その病院も、契約している葬儀社があったはず。
にもかかわらず遺族が外部の会社に問い合わせをしたということは、
契約葬儀社がこの依頼を引き受けなかったということでしょう
(ちなみに検査の結果、故人は陰性だったそうです)。
葬儀社が依頼を断るのは決して恐怖や自己保身といった単純な理由からではありません。
ちゃんとした葬儀社のスタッフは衛生管理や遺体保全に関する教育を受けており、
正しい知識に基づいて遺体を「適切に処置する」術を熟知しています。
葬祭業は肉体的にハードな仕事なので若いスタッフが多いです。
たとえ自分が、万一コロナウイルスに感染しても、軽症か無症状である可能性が高いことも知っています。
遺族が困っているなら多少のリスクを取っても役に立ちたいと考える葬儀社やスタッフもいるはずです。
しかし、現状のいちばんの問題は職業柄、コロナウイルスの死亡率が高いと言われている
「高齢者のお客様と接する機会が多いこと」です。
先日も愛媛県で行われた葬儀で集団感染が発生したと報道されました。
葬儀を通じてさまざまな人たちと関わる人間が感染源になるわけにはいかないため、
依頼を断らざるをえない状況なのです。
さて、ここからは故人がコロナウイルスではないが、この時期に葬儀に参加する方に向けての「3つの注意事項」です。
注意1.高齢者の参列は控える
前述したように葬儀場で感染するケースがありました。
症状が悪化しやすい高齢者の方は
できるだけ葬儀の参加を控えたほうがいいでしょう。
注意2.通夜料理は出さない
通夜の参列者が多い関東圏は、大皿のビュッフェ形式で料理を振る舞う習慣があります。
感染を防ぐために、通夜料理もやめておいたほうがいいでしょう。
注意3.マスクを外さない
葬儀に参列する際にマスクを外さないのは無作法と考えている方もいるようです。
平時はそうかもしれませんが、
今は緊急事態です。
挨拶する際や、焼香する際にマスクを着けていても無作法にはあたりません。
まだまだ予断を許さない状況です。
色々な職種の方々が努力と優しさを私たちに届けてくれます。
『人を想う心』が人を救うのだと思います。
まずは自分ができることを
しっかりやりましょう。
私たち生き物にとって
自然は『脅威』でもあり『驚異』でもあります。
恐ろしく残酷な現象と驚くほど緻密で綺麗な景色を魅せてくれます。
自然に敬意をはらい、自然の声に耳を傾けることが大切です。
なすすべもない脅威
緻密で美しい
創造の極み